東日本大震災の影響で予定より約1カ月遅れの開催となったフォーミュラ・ニッポン開幕戦。昨年の開幕戦ではポールトゥウインという最高の幕開けを切ったもののシリーズ終了時には4位、今年こそは念願のフォーミュラ・ニッポンでのチャンピオン獲得に向け、何が何でも幸先のいいスタートを切りたいところ。小暮にとってフォーミュラ・ニッポン参戦9年目となる今年の開幕戦は、最年長参戦となることや東日本大震災のことなど、いろいろな想いを秘めた1年のはじまりとなった。
シーズンオフ中のテストがキャンセルされた関係で行なわれたレース直前の合同テストから好調をキープし迎えた土曜日のノックダウン方式の公式予選。ノックダウン方式は、全16台のマシン中、セッション1で12台、セッション2で上位8台となり、最終セッションとなるセッション3で最終グリッドが確定する。
セッション1を2番手、セッション2をトップタイムで順調に通過したものの、セッション3では路面のコンディションの変化にマシンのセッティングを合わせ切れず、惜しくも2番手で予選を終えることになり、好調を維持し速さを見せていただけに悔やまれる結果となった。
五月晴れに恵まれた決勝日。このレースは4本のタイヤ交換が義務付けられている。2番手スタートの小暮は絶妙なスタートを決め、トップで1コーナーに入ることに成功。小暮とすぐ後ろを追ってくるアンドレ選手は後続のマシンを毎周1秒以上突き放すラップタイムを刻みながら周回を重ねていく。21周目、いよいよピットインを敢行したが、ピット作業に手間取ってしまい、コースに復帰した時にはアンドレ選手の先行を許してしまう。残りの周回でなんとか逆転をするため猛追を開始したが、ヘアピンでのブレーキングでフラットスポットを作ってしまうミスを犯し、ペースを上げることは叶わなくなり、順位キープの2位で開幕戦を終えることとなった。