前半戦のキーポイントとなるフォーミュラ・ニッポン第3戦。この大会は通常のレースウィークとは異なり、日曜に予選・決勝を行なうワンデーレース。セッティングのミスや、クラッシュは絶対に許されない緊迫の一発勝負となり、経験豊富なベテラン勢が有利とされている。ポイントランキング5位の小暮にとっても巻き返しの絶好のチャンスとなり、チャンピオンシップの重要な1戦となるこのレースで何が何でも勝利を掴みたいところ。
午前8時10分に開始された公式予選は前回同様のノックアウト方式で行なわれた。ノックアウト方式は、Q1、Q2、Q3の3つのセッションに分けて行なわれ、全16台のマシン中、Q1で上位12台、Q2で上位8台まで絞られ、最終セッションとなるQ3で決勝レースのグリッドが確定する予選方式。
前日の練習走行から中古タイヤでの走行はまずまずであったのにもかかわらずニュータイヤでは思ったほどのグリップ感を得られず、苦戦を強いられていた小暮。それでも少しずつマシンは進化を見せ出し、迎えたQ1。なんとか10番手タイムでQ2へ進出したものの、そのQ2で9番手タイムを記録し、ここでノックアウト。富士スピードウェイの特徴的なコースにセッティングを合わせ切れなかった格好となり、小暮にとってはフラストレーションのたまる予選となってしまった。
気温は34℃、まさに灼熱地獄の暑さとなった午後14時40分にレーススタート。このレースは200kmで争われ、2回のピットストップと4本のタイヤ交換を2度行なうことが義務づけられている。
スタートを無難に決めた小暮だったが1コーナーのブレーキングで他のマシンと接触し、フロントウイングを壊してしまう。1周目終了後に1回目のピットストップを済ませ、コースに復帰するも損傷したフロントウイングの影響でマシンのバランスが大幅に崩れてしまいペースを上げることができない。特に高速コーナーとブレーキポイントでマシンの挙動がナーバスになってしまい、バランスの崩れたマシンをコントロールしながら周回を重ねていく厳しいレース展開となってしまう。23周目に2回目のピットストップを行ない、懸命にゴールを目指すも状況は変わらず。7位でチェッカーを受けレースを終えた。