いよいよ残りレースが2戦となったフォーミュラ・ニッポン。今大会もEnjoy Hondaイベントが併催され、見どころが盛りだくさんで多くの観客に見守られるなか、もう後がない小暮はすべてを出し切ってこのレースに臨む。
爽やかな秋晴れに恵まれた予選日。午前に行なわれたフリー走行で5番手タイムを記録し、前戦もてぎでのベースセットを活かして順調に予選に臨む。今大会もノックアウト方式で行なわれた公式予選。ノックアウト方式は、全18台のマシン中、Q1で13台、Q2で上位8台となり、最終セッションとなるQ3で最終グリッドが確定する。
まずQ1を中古タイヤで走り出した小暮はマシンのフィーリングもよく、ニュータイヤでのアタックに入る。ところが急激にマシンバランスが変化し、予想とは異なる9番手。Q2への進出となったものの、不安が残る出だしとなる。バランスを取るセッティングを施してQ2に挑んだが、今度はタイヤのピーキーな感じが強くなってしまい6番手。そして、今シーズン初となるQ3では、さらにセッティングやタイヤの内圧を調整し、アタックに入ったが思うようにタイムは伸びず8番手で予選を終えることになった。
雨模様の決勝日。レース開始時刻が近づくと雨脚がさらに強まりセーフティーカースタートが切られることに。しかし、この時に後続のマシンに追突されるというアクシデントに見舞われる。これでリアタイヤがパンクしてしまいタイヤ交換をするためにピットイン。作業を終えコースに復帰する。大きく順位を落としてしまうことになったが、ペースはよく、1台をパスする。さらに前のマシンに近づいたところで今度は突然、パドルシフトが動かないというトラブルが発生。再度ピットインを余儀なくされる。メカニックの懸命な修復作業ののちコースに復帰するが、約6周の遅れをとることとなり、ここで勝負権を失うことに。マシンのフィーリングを確かめつつ、データを残すためにも走行を続けチェッカーを受けたが、規定周回数に達せず、完走とはならずレースを終えた。