東日本大震災の影響で開幕戦の岡山ラウンドが延期されたことにより、実質の開幕戦となる富士スピードウェイで開催された第2戦。今年も小暮は昨年と同じ体制となるウイダーホンダレーシングからロイック・デュバル選手とともにウイダーHSV-010でSUPER GTに参戦する。目標は2年連続のシリーズチャンピオン。震災以降のテストが中止となったのでデータ収集などは万全ではないが、昨年のチャンピオンチームとして一致団結をしてこのレースも勝利を目指す。
土曜日の公式予選は晴れているものの強風が吹き荒れる中、スーパーラップ方式で行なわれた。スーパーラップ方式は予選1回目で全15台中基準タイムをクリアした上位10台によって行なわれ、そのタイムが遅い順に1台ずつ出走する。各マシンの3周回目の1周のみのタイムを計測し、この結果により最終グリッドを決定する。走り出しからパフォーマンスは高く、ドライビングがしやすいマシンの仕上がりで、ポールポジションを狙うウイダーHSV-010は、ロイック選手のアタックで順調に予選1回目を通過したが、スーパーラップではオーバースピードでコカコーラコーナーに突入する格好となりスピンアウト、9位で決勝レースを迎えることになった。
決勝日は朝から雨模様で、朝のフリー走行からウェット宣言が出される中、14時にスタートする決勝レースに向けてウェットタイヤで積極的に周回を重ねる。午後になっても天候の回復は期待できず、グリッドウォークが開始された頃にはますます雨足も強くなる。ウイダーホンダレーシングのスタートドライバーはロイック選手。激しい雨と強風の悪天候のためセーフティーカースタートが切られ、焦らず確実に前を追うラップを重ねる。しかしスタート直後からフロントウィンドウの曇りで前が見えにくく危険な状況になったため、16周目にピットインし措置を施す。44周目に小暮にスイッチし、諦めない走りで挽回を狙うも、今度はワイパーゴムが切れるトラブルが発生し、強い雨が降り続く中での走行は難しく急遽ピットイン。その後、さらに強まった雨にスピン、コースアウトが続出する事態に競技長がレース中断を指示。このままレース終了となり、13位という結果でレースを終えた。