SUPER GTシリーズ唯一の海外戦であるマレーシアラウンド。舞台は赤道直下に位置するマレーシアならではの酷暑やスコールも大きなカギとなるセパン・インターナショナル・サーキット。2年連続のシリーズチャンピオンを目指すウイダーホンダレーシングだが、ここまでの2戦は残念ながら悔しい結果に終わっている。それだけに、昨年も苦しいレース展開の中、表彰台に上がったこのサーキットで流れを変えたいところ。
土曜日の公式予選は強い日差しが照りつけ、気温は32℃まで上昇、今回もスーパーラップ方式で行なわれた。スーパーラップ方式は予選1回目で全15台中基準タイムをクリアした上位10台によって行なわれ、そのタイムが遅い順に1台ずつ出走する。各マシンの3周回目の1周のみのタイムを計測し、この結果により最終グリッドを決定する。
予選1回目で2番手タイムを記録し、スーパーラップに進出したウイダーホンダレーシングのアタックドライバーは小暮。その小暮は予選1回目から安定した速さを見せ、大きな調整もなくスーパーラップのアタックに挑んだ。特にリアの安定感が抜群で文字通りのスーパーラップを決め、2番手に0.387秒差をつける1分55秒984をマークし、今季初のポールポジションを獲得した。
決勝日は午後に向けてぐんぐん気温が上昇する猛暑に見舞われ、決勝スタート時刻の午後4時になっても気温は34℃と厳しいコンディションの中、レーススタート。
今回もロイック選手がスタートドライバーを務め、トップをキープしたまま1コーナーへ。2番手を引き離しながらラップを重ね、21周終了時にピットイン。小暮にドライバーチェンジをし、約27秒で作業を終えコースに復帰。残すはひたすらゴールを目指すのみ。
上位陣グループがピットストップを終えた29周目に再びトップに立った小暮は誰よりも早いラップタイムを連発しながら走行。ライバルたちを寄せ付ける隙もなく、ファイナルラップにはおよそ14秒のリードを築き上げ、チェッカー。ポールトゥウインを達成した。