東日本大震災の影響で今季の開幕戦となった第2戦以来の2回目の開催となる富士スピードウェイでのSUPER GT 第6戦。残りレースもわずかとなり、タイトル争いに拍車がかかるなか、前回の鈴鹿大会で今季2勝目を挙げたウイダーホンダレーシングはポイントランキングでも2位につけている。88kgのウエイトハンディを背負いながら、1ポイントでも多くのポイントを重ね、目標の2年連続シリーズチャンピオン獲得のためにトップとの差を出来る限り詰めておきたいところ。
好天に恵まれた予選日。今回の予選はスーパーラップ方式で行なわれた。スーパーラップ方式は予選1回目で全15台中基準タイムをクリアした上位10台によって行なわれ、10位から1台ずつ出走し、それぞれ3周回目の1周のみのタイムを計測し、この結果により最終グリッドを決定する方式。
予選1回目。両ドライバーとも難なく基準タイムをクリアし、ラスト10分間のGT500クラス占有時間帯にはロイック選手がアタックをし、8番手タイムを記録しスーパーラップに進出。そのスーパーラップでもロイック選手は8番手タイムを記録、翌日の決勝に臨むことになった。
朝から雨模様となった決勝日だったが、午後に向かって一気に天候は回復。レースが開始される頃にはコースもドライコンディションとなって55周のレースがスタート。
今回もスタートドライバーはロイック選手が務める。8番手をキープしてスタートを切ったロイック選手は、前を走るマシンの様子を窺いながら慎重にレースを運んでいく。14周目に前を走る集団で接触があり、6番手に浮上。気を緩めることなくさらに前を追っていく。24周目にピットストップを行ない、小暮にドライバーチェンジ。小暮はアウトラップから攻めの走りを見せペースを上げていったが、徐々にタイヤの内圧が上がり、グリップがなくなってきたことで前のマシンについていくのが精一杯の状態になる。17号車にパスされてしまうが、その後粘り強く前を追走、41周目には36号車をオーバーテイクして5位に返り咲く。他のマシンのトラブルもあり、最終的には4位でフィニッシュ、貴重な8ポイントを獲得し、チャンピオン獲得に望みをつないで次のオートポリスでのレースを迎えることになった。