いよいよ始まるSUPER GTの2012シーズン。小暮は昨年に続きウイダーホンダレーシングからの参戦となり、ウイダーHSV-010をドライブする。パートナーは期待の新人、カルロ・ヴァン・ダム選手に変更となったが開幕前のテストから安定感を示し、タイトル奪還をともに目指すことになった。まずはテクニカルコースの代表とも言える岡山国際サーキットでスタートダッシュを決めたいところ。
土曜日の公式予選は目まぐるしく変わる難しい天候のなか、ノックアウト方式で行なわれた。ノックアウト方式はQ1、Q2、Q3という3セッションに分けられ、全15台の出走マシン中、Q1で上位11台がQ2へ進出、そのQ2で上位7台まで絞られ、Q3にて最終グリッドが確定する予選方式。
予選開始直前に雨が降り始め、ウエット路面でのアタックとなったQ1を小暮が担当。目まぐるしく変わる天候に翻弄され適切なタイヤの選択やタイミングだと言えない状況下でのアタックではあったが11番手タイムでQ2へ駒を進めた。その後すぐに雨は止んで、GT300クラスのQ1を終え、ヴァン・ダム選手が担当するQ2が始まる頃には路面はすっかり乾き、スリックタイヤでのアタックとなった。そのヴァン・ダム選手は7番手タイムでQ3に進出を決める。
最終セッションとなるQ3を再び小暮がドライブ。満を持して臨んだ小暮だったが、アタックのタイミングが合わずに6番手タイムとなる1分23秒464を記録し予選を終えた。この結果、ウイダーホンダレーシングの開幕戦は3列目からのスタートとなった。
決勝は前日から不安定な天候が続いていたものの青空が見えるドライコンディションでのレースとなった。ウイダーホンダレーシングのスタートドライバーはカルロ・ヴァン・ダム選手。柔らかめのタイヤでのスタートとなったヴァン・ダム選手だったが、1周目をポジションキープで終え、上位を目指して周回を重ねていく。ところがペースが伸び悩み、順位を上げることができず、逆に硬いタイヤを選択したチームのペースがじわじわと上がってきて25周を終えたところで13番手と順位を落とす。
29周を終了したところでピットイン、タイヤ交換と給油、ドライバーを小暮にチェンジしコースに復帰する。その小暮はすべてのマシンがピットストップを終えた時点で10番手を走行、着実にポジションを上げていく。レースが終盤に入っても、小暮のペースは落ちることなくハイペースで前を追い上げ、残り30周を切ったところで9番手。その後も安定感を見せながら一台ずつ確実に前を捕えていき7番手でチェッカーを受けた。シリーズポイントを4ポイント獲得し、次戦富士大会の500kmという長丁場を戦うことになった。