シリーズも残り2戦となったSUPER GTシリーズ。前戦富士では思うような結果を得られなかったウイダーホンダレーシングにとってはまさに正念場。このレースではここまで積み重ねてきた全車のウエイトハンディが半減する。よってポイント上位陣の勢いが戻り優勝争いはさらに白熱すると見られるが、小暮は得意とするオートポリスで挽回を誓いこのレースに挑む。
台風17号の影響で朝から雨が降り続き、常にウエットコンディションとなった予選日。今大会もノックアウト方式の公式予選が行なわれた。ノックアウト方式はQ1、Q2、Q3という3セッションに分けられ、全15台の出走マシン中、Q1で上位11台がQ2へ進出、そのQ2で上位7台まで絞られ、Q3にて最終グリッドが確定する予選方式。
まずQ1のアタックを担当したのは小暮。他のマシンのコースアウトなどで2度に渡り赤旗中断となる激しいタイムアタックバトルが繰り広げられた。小暮は思うようにクリアな状況でアタックができなかったが7番手タイムでQ2に進出。そのQ2はカルロ・ヴァン・ダム選手が担当し5番手タイムでQ3に進出を決める。最終セッションとなるQ3で再び小暮がアタック。雨が小康状態になり、路面が少し改善された影響で、深溝タイヤを選択したことが裏目となってしまい6番手タイムで予選を終えた。
依然として台風の影響で不安定な天候が続く決勝日。午前に行なわれたフリー走行も濃霧のため中断されそのまま終了し、小雨がパラパラ降るなか、レース開始時刻を迎える。
今回もスタートドライバーを務めるのはヴァン・ダム選手。セーフティーカースタートで65周のレースが開始。ヴァン・ダム選手は上手くスタートをこなし、順位をキープして周回を続けていく。路面はやみそうでやまない霧雨が降り続くウエットコンディションが続く。12周目に300クラスのマシンのコースアウトでセーフティーカーが導入され、17周目にレース再開。その後も、前を追走しながら必死の走行を続け、31周目に小暮にバトンを渡す。その小暮も、順調に周回を重ねていくが、40周を過ぎた頃に急激にリアタイヤのクリップが落ち、コースアウトを喫すほど厳しい走行を強いられる。やむなくタイヤ交換のため再度ピットイン。その後、追い上げを見せて最終ラップには前のマシンの背後につくもパスすることはできず9位でチェッカーを受けた。