セパンインターナショナルサーキットで開催される第3戦。セパンサーキットがあるマレーシアは赤道直下に位置する国で、日中の気温が一年を通じて30℃を超える気候が特徴。マシン、ドライバーにとってはもちろん、チームスタッフにとっても、灼熱が襲いかかる厳しい一戦となると予想され、いろいろな面での暑さ対策がポイントとなる。ポイントリーダーをキープするRAYBRIG HSVにとっては、後半戦への弾みとなる重要な一戦で、昨年一昨年と連覇を収めている小暮にとっても気合いが入る戦いとなる。
朝から気温が一気に上昇、暑さと湿度で汗がじわじわ噴き出る一日となった予選日。セパンでは午後にフリー走行、夕方に公式予選が行なわれるタイムスケジュールとなっている。
今シーズンから採用されている2段階のノックアウト方式で行われた公式予選。これは、Q1、Q2という2セッションに分けられ、全15台の出走マシン中、Q1(15分間)で記録したタイムの上位8台がQ2へ進出、その後、12分間で争われるQ2で記録したタイム順に決勝レースグリッドが決定することになる。
Q1を担当したのは小暮。残り時間が約半分となったタイミングでコースインし、アタックを開始。セパンを得意とする小暮は、持ち前のアグレッシブなアタックで48kgというハンディを跳ね返す5番手タイムを記録し、Q2進出へ。そのQ2を伊沢選手が担当し、激戦となった予選をこちらも5番手で終え、明日のレースを迎えることになった。
強い日差しが照りつけ、セパンらしい蒸し暑い気候となった決勝日。5番グリッドからスタートのRAYBRIG HSVのスタートドライバーは伊沢選手。午後4時にレーススタート。スタートで1つ順位を落とした伊沢選手だったが、9周目には再び5番手に。酷暑のセパンサーキットを安定したペースで周回を重ねていく。25周目にピットインし、小暮にチェンジ。タイヤ交換と給油を終え、コースインするとアウトラップから熾烈なバトルが開始、小暮は冷静にこれに対処し3番手に躍進を遂げる。その後も懸命の力走で2番手を追いかけ、一時は1秒を切るところまで迫ったが、ライバルを攻略することは叶わず、そのまま3位でチェッカーを受けた。この結果、シリーズポイントを11ポイント追加し、合計35ポイントでポイントリーダーを守った上、2位との差を広げることにも成功。次戦菅生は、70kgのウエイトハンディでの戦いとなる。
暑いセパンで重いウエイトを背負いながらも、自分たちの持っているパフォーマンスを発揮できたと感じられるレースができたのでよかったという気持ちです。
自分としては決して楽なレースではありませんでしたが、走りそのものも楽しめる内容のレースでした。この勢いで今後のレースもプッシュしていき、シリーズを優勢に戦っていけるよう頑張っていきたいと思います。
過酷な環境の中、いいマシンに仕上げてくれたスタッフ、関係者の皆様に感謝するとともに、暑い中でご声援いただいた方々、日本から応援してくれていた方々に感謝します。
次戦も自分の好きなサーキットの1つである菅生でのレースとなります。しっかりと準備をして臨みたいと思います。
※ 次回のレースは7月27日・28日の菅生ラウンドです。ご声援宜しくお願いします。