悔しい菅生ラウンドとなったRAYBRIG HSVだったが、その後のテスト走行でも好調をキープ。長くて暑い鈴鹿1000kmに舞台を移し、チームの力を結集して上位を目指す。ウエイトハンディは引き続き70kgと厳しい状況ではあるが、それを跳ね除けるタイムを連発して快走を見せた前戦から、さらにパワーアップした存在感を見せつけて予選に臨む。
暑さが厳しいコンディションとなった予選日。朝から高温の鈴鹿サーキットは午後に向けてさらに気温が上昇。予選開始時刻には35℃を記録し、いよいよQ1が開始。今大会も2段階のノックアウト方式で行なわれた公式予選のQ1を担当したのは小暮。Q1がスタートしてから約6分経過後、コースインしアタックを開始した小暮だったが、70kgのウエイトの影響を跳ね除け7番手タイムでQ2に進出を決める。Q2でアタックをするのは伊沢選手。こちらは開始後4分経過してからコースイン。アグレッシブにアタックを試みるが、8番手タイムに留まり、明日の決勝レースを8番グリッドからスタートすることになった。
決勝日も朝から灼熱地獄となり、長い過酷なレースを予感させる気候に。1000kmのスタートドライバーは伊沢選手。RAYBRIG HSVは4回ピットの予定でレースを展開していく。タイヤや燃費を考慮しながらも、できるだけ速いラップを刻んでいこうと周回を重ねる伊沢選手だったが、24周目にライバルのマシンと接触した影響でタイヤ交換を余儀なくされ早めのピットイン。小暮に交代し、この段階で14番手にポジションを下げる。少しでもいいラップタイムで、できるだけ長い周回をしようと粘り強い走りを見せていたが、接触のペナルティーを受け、上げていた順位を再び落とすことに。 65周目に300クラスのマシンのアクシデントでセーフティーカーが導入される。73周目には再スタートが切られ、バトルが再開。ちょうどピットインのタイミングを迎えていたRAYBRIG HSVは再び伊沢選手に交代。できる限りのプッシュを続け、約半分の87周が終わった頃には11番手を走行。どんどん順位を上げていきたいところだが、なかなか前に追いつくことができない我慢の展開が続く。102周目に3回目のピットインをし、小暮にドライバーチェンジ。順位は変わらないものの少しずつ前との差を詰めていく。最後のピットストップで伊沢選手にバトンを渡すと、前を走るライバルのマシンと激しい9番手争いが白熱するも抜くには至らず、10位でチェッカーを受け、酷暑の1000kmを走り切り、2ポイントを獲得。シリーズポイントランキング4位で次戦富士ラウンドを迎えることになった。