2戦連続ポイントを獲得し、勢いに乗るドラゴ・モデューロ・ホンダレーシングは、満を持してタイラウンドに乗り込む。ここまでの2戦は、決して楽な戦いではないものの、粘り強く走り切る中で、確実に進化を見せてきた。迎えたこの第3戦も、チームの団結力で初の表彰台をもたらすために、まずは予選での上位グリッド獲得を狙いたい。
真っ青な空のもと午前中から気温が上昇し続け、予選が開始される頃には34℃を記録、路面温度は50℃を超えたチャン・インターナショナル・サーキット。
予選はノックアウト方式で行なわれることになっており、Q1、Q2という2セッションに分けられ、全15台の出走マシン中、15分間のQ1で記録したタイムの上位8台がQ2へ進出、その後、12分間で争われるQ2で記録したタイム順に決勝レースグリッドが決定することになる。
灼熱の中、迎えたQ1。今回もQ1を担当した小暮は、7分が経過した頃、コースインしてアタックを開始する。気温が一気に上昇したためフリー走行時とのコンディションの変化に苦しみながら、懸命のアタックを見せたが1分26秒090で12番手タイムとなりQ2進出ならず、ここで予選を終えた。
決勝日も雲は出ているものの、気温は35℃を超え、日が暮れるまで猛暑に見舞われた。フリー走行では8番手で決勝レースに向けた確認を終え、今回はオリバー・ターベイ選手がスタートドライバーを担当することに。
15時に66周回のレースはスタート。ドラゴモデューロNSX CONCEPT-GTを駆るターベイ選手は、初めてのスタートをうまくこなし、オープニングラップを終え、前を走るマシンに迫っていく。順調に周回を重ねていた18周目、前の1台をオーバーテイク、しかし、このオーバーテイクの際に黄旗が提示されている区間だった上、追い抜く際に接触し、相手のマシンをスピンさせてしまったので、20秒間のピットストップペナルティを課せられてしまい、ペナルティを消化し、コースに戻った時には13番手に。ここから仕切り直して、また追い上げを開始したターベイ選手は、安定したペースで周回を続ける。36周目にピットインを行ない、小暮にドライバーチェンジ、給油とタイヤ交換を済ませ、コースに復帰する。500クラスのマシンが全車ピットストップを終えた頃、ドラゴモデューロNSX
CONCEPT-GTは12番手。小暮は、速いペースで周回を続け、前に迫っていくも、なかなかオーバーテイクは叶わない。そんな中、43周目に上位を走るマシンにトラブルが発生し、11番手に。さらに、トラブルでリタイアとなったマシンがあり、10番手に浮上。この順位のままチェッカーを受けることになり、1ポイントを追加し、灼熱のタイラウンドを終えた。