SUPER GT前半戦を終え、4戦連続のポイントを獲得しているドラゴ・モデューロ・ホンダレーシング。後半戦に突入となる第5戦は鈴鹿サーキットで行なわれる伝統の1000kmレース。暑くて長いこの戦いを粘り強く走り切れば、表彰台が見えてくる可能性は大きい一戦なので、チームの力を集結させて全力で臨んでいく。
曇り空だが、蒸し暑い気候となった鈴鹿サーキット。ドラゴモデューロNSX CONCEPT-GTは、公式練習を4番手タイムで終え、公式予選に備える。
Q1を担当した小暮は、スタートしてから約5分後にコースインしてアタックを開始。ところがアタックをしている最中にコースアウトした車両があり、赤旗が提示される。車両の回収後、残り5分でQ1が再開され、再びアタックをする。小暮は、1分48秒117の4番手タイムをマークし、Q2に進出を決めた。Q2はオリバー・ターベイ選手がアタックを担当し、コースイン。7番手タイムとなる1分48秒718をマークし、明日の長い決勝レースのグリッドが確定した。
決勝日は朝から小雨が降る生憎の天候となった。レーススタート予定時刻にも小雨が降っていたのでウエットタイヤを装着し、小暮がスタートを切る。小暮はオープニングラップこそ順位を1つ下げたが、すぐに猛追を開始。トップグループよりも秒単位で速いペースでどんどん追い上げを見せ、7周目に1台、8周目には2台をパスし、2番手。さらにはトップのマシンも難なく攻略し、一気にトップに躍り出ることに成功。雨の難しいコンディションの中、驚異的な追い上げを見せた。その後も2番手を引き離しながら、約1時間の走行を終え、30周目に1回目のピットイン。タイヤ交換と給油をしたのち、代わったターベイ選手がコースに復帰する。ターベイ選手は、雨脚が強くなったり弱くなったりする不安定なコンディションの中、安定したペースで周回を続け、56周目に再び小暮にバトンを渡す。この頃には雨は上がり、路面も乾き始めスリックタイヤを履く車両が多く見られ、全体のペースが上がり始める。GT300クラスの車両のクラッシュなどで2度もセーフティーカーが入る荒れた展開の中、速いペースで確実にラップを刻み続けていたが、2回目のセーフティーカー解除後の再スタートの際、追い越し禁止区間でオーバーテイクをしたことからドライビングスルーペナルティを課せられ、3番手から8番手にまでポジションを落と すことに。その後もピット作業違反でペナルティを課せられたことなどがあり、順位を上げては下げを繰り返し、さらには残り時間が30分を切ったあたりでマシンにトラブルが発生。コース上にマシンを止め、レースを終えてしまった。完走扱いの12位という結果で1000kmの長いレースを終え、終始速さを見せつけていただけに悔しい結果となった。
最終的には踏んだり蹴ったりな1000kmになってしまいました。スタート後しばらくは、かなりいいペースで走行できていて、トップを走ることもできましたが、12位と悔しい結果となり、重要な1戦だっただけにとても残念な思いです。マシンのパフォーマンスはしっかりと示すことができたと思いますので、引き続きチームと協力をして、ベストを尽くしていきたいと思います。残りが3戦と少なくなってきましたが、自分たちの持っている力を発揮して、上位を目指していきます。天候の悪い長丁場のレースでしたが、たくさんの応援をありがとうございました。
※ 次回のレースは9月19日・20日の菅生ラウンドです。ご声援宜しくお願いします。