熊本地震の影響で第3戦が中止となったため、約2ヶ月半のインターバルを経て迎えることになった第4戦の菅生ラウンド。第2戦は思うような結果を得られず、悔しい思いをしたが、公式テストなどでしっかりとこのレースに向けた準備を重ね、小暮としてもチームとしても待ちに待ったレースとなった。大応援団の期待を背にチーム一丸となって、まずは予選に臨む。なお、中止となった第3戦は最終戦が行なわれるツインリンクもてぎの土曜日に代替レースとして予選・決勝が行なわれることが発表された。
スポーツランドSUGOの上空は雲で覆われ、時折雨も落ちる天候で、気温もこの時期にしては低めの21℃となったが、ドライコンディションでの公式予選となった。
Q1を担当したのは今年初アタックとなる小暮。開幕戦、第2戦とQ2へ進出できていない苦しい状況をなんとか打破したい。14時50分にQ1が開始され、約7分半が経過した頃、各マシンが続々とコースインを始める。小暮もこのタイミングでコースインをして、アタックに入る。タイヤを温めることに集中し、計測3周目に1分11秒273の4番手タイムをマークする。もう1周アタックをしたいところだったが、残り約1分というタイミングでクラッシュしたマシンが発生し、即座に赤旗が提示され、このままセッションが終了となった。よって、4番手で今シーズン初のQ2進出を決めた。
そのQ2でアタックをした塚越選手は、コースレコードを更新する1分10秒705の渾身のアタックを見せ、2番手タイムをマークし、フロントローを獲得した。
決勝日も朝から霧雨が降ったり止んだりの不安定な天候となったが、午後になると曇り空ながらドライコンディションとなり、14時にいよいよ決勝レースがスタート。
KEIHIN REAL RACINGのスタートドライバーは小暮。フロントローからスタートした小暮は、一気にペースを上げ、3周目にはこのレースのファステストラップとなる1分12秒818をマークし、トップのマシンに襲いかかっていく。差はみるみる縮まり、今にも前に出そうになった6周目の1コーナーでトップのマシンが300クラスのマシンと接触し、KEIHIN NSX CONCEPT-GTはトップに立つ。リードを広げたい小暮だったが、タイヤの状況が徐々に厳しくなっていったことで一気に2番手との差が縮まり、16周目の馬の背でインに突かれ、2台は接触し、小暮はスピンオフ。すぐにコースに戻ったが12番手と大きく順位を下げてしまった。懸命に挽回しようと周回を続けていくが、タイヤのグリップが低下したこともあり、ペースが上がらない苦しい展開に。なんとかピットインのタイミングまでマシンをコントロールしながら走行し、31周目に10番手で塚越選手にバトンを託した。
バトンを受けた塚越選手は12番手でコースに復帰。プッシュを続け、着々と順位を上げながら、ロングスティントを上手く走って6番手まで浮上。残り6周の時点でクラッシュしたマシンがあり赤旗中断後、そのままレースは終了となり、KEIHIN REAL RACINGは今シーズン初となる5ポイントを獲得した。