前戦富士ラウンドで2位表彰台を獲得し、波に乗るKEIHIN REAL RACINGはシリーズポイントも7位に浮上し、今大会も後半戦の弾みをつけるためにも上位獲得を目指したい。この大会はシリーズ最長となる1000kmで争われ、刻一刻と変化するコンディションに対応するチーム力が問われる中、暑さも厳しくなると予想されることから、ドライバーだけではなく、チームスタッフにとっても試練の戦いとなる。
尚、この大会はシリーズポイントが通常のレースとは異なり、ボーナスポイントが与えられることになっている。
夏休み最後の週ともあり、早朝からたくさんの家族連れが詰めかけた予選日。朝は雲に覆われていた空も、午後には晴れ間が広がり、ドライコンディションでの公式予選となった。
予選Q1を担当したのは塚越選手。練習走行では思うような手応えを感じることはできなかったものの、セッティングを進めたKEHIN NSX CONCEPT-GTは8番手でQ1を突破することに成功し、Q2を担当する小暮にバトンを渡す。その小暮はミスなくアタックラップをまとめ、1分48秒534の6番手タイムをマーク。好感触を得て、1000kmの長丁場レースを迎えることになった。
この週末に日本列島に接近すると予想されていた台風10号の影響により、不安定な天候の決勝日となったが、レースがスタートする時間には曇り空のハーフウエットのコンディションに。
KEIHIN REAL RACINGのスタートドライバーは小暮。6番グリッドからスリックタイヤでスタートした小暮は最初こそ順位を落としたが、順調にペースを上げて周回し、ポジションも上げていく。2番手を走行していた28周目に1回目のピットストップを行ない、塚越選手に交代、9番手でコースに復帰した塚越選手も攻めの走りで前との差を詰めていく。こちらも2番手を走行していた59周目に2回目のピットインをして、再び小暮がステアリングを握り、コースイン。このスティントは我慢の走行が続き、9番手でひたすらラップを重ねていくことに。
87周目に3回目のピットインを行なって、代わった塚越選手がこちらも同じく我慢のスティントとなるが、何とか粘り強く走行し4番手で小暮にバトンを渡す。決して悪いペースではないものの、なかなか前をパスすることは難しい状況の中、7番手を守りながら、さらに上位を狙っていくが、125周を迎える頃、いきなり大粒の雨がコース上に落ち始める。混乱が起こるかと思われたが、ほとんどのマシンがコースに留まり走行していく中、128周目のスプーンコーナーで接触があり、スピンを喫してしまう。すぐさまコースに戻って前を追うが、ポジションを落とし、147周目に5回目のピットインをして、塚越選手に最後のドライバー交代を行なう。塚越選手は上位陣と遜色ないラップタイムでマシンをチェッカーまで運んだが、落とした順位を回復することはできず10位で2ポイントを獲得した。