第2戦からわずか2週間で迎える第3戦の九州ラウンド。昨年4月の熊本地震の影響でレースの開催が取り止めとなったため、2年ぶりのオートポリスでのレースとなる。まだまだ地震の爪痕が残っている地域も多く、1日でも早い復興を願い、多くの方々に喜んでもらえるレースを見せたいところ。
気持ちのいい青空が広がり、初夏を思わせる気候となった予選日。GT300クラスのQ1中に赤旗中断があった影響で、予定より10分遅れで開始されたGT500クラスのQ1。
今回のQ1アタックドライバーは小暮。15分間で行なわれるQ1だが、開始後5分は全車に動きがなく経過し、6分が過ぎる頃、次々とコースインを始めていく。小暮は、15台中最後のタイミングでコースインをして、アタックを開始したが100Rの立ち上がりで攻め過ぎてスピン、ガードレールにクラッシュし、タイムアタックをすることなく15番手で予選を終えてしまうことになった。
公式練習では2番手タイムをマークし、好調をアピールしていただけに残念な結果となってしまったが、速さは証明できているので、決勝レースでの追い上げに期待がかかる。
前日に続き晴天に恵まれ、気温も高めの1日となった決勝日。震災後、初のビッグレースとなり18,000人のファンでスタンドは埋め尽くされた。
KEIHIN REAL RACINGのスタートドライバーは小暮。今回も白バイとパトカーのパレードラン後、65周のレースがスタートを切る。KEIHIN NSX-GTは、予選中のコースアウトでタイヤ交換を行なったため、両クラスの全車がスタートを切ったタイミングでピットからスタート、300クラスの後方から追い上げを開始する。5周目に他車のアクシデントでセーフティーカーが導入され、徐々に追い上げていた小暮は500クラスの隊列の後ろまでポジションを戻すことになり、このセーフティーカーがKEIHIN REAL RACINGにとっては流れを決める大きなポイントになる。14周目にリスタートとなり、小暮は14番手で周回を続けていく。クラッシュの影響でタイヤの選択の幅が狭く、選んだタイヤでは厳しい我慢の周回となっていたが、22周目に前のマシンがピットインをしたため13番手に。KEIHIN NSX-GTもその翌周にピットインをして、塚越選手に交代し、タイヤ交換と給油をして、コースに復帰する。塚越選手はそこから怒涛の追い上げを見せ、33周目には8番手、その翌周には7番手とみるみる順位を上げていく。51周目にはいよいよ表彰台圏内の3番手を奪うが、さらにその2周後には2番手のマシンをパスして、ついにトップまであと1歩のところまでやって来る。しかし、トップのマシンは単独走行でマージンを築いていたため、追いつくことは叶わなかったが、KEIHIN NSX-GTはピットスタートから2番手まで追い上げる激走を見せ、チェッカーを受けた。この結果、2位で15ポイントを加算し、ポイントランキングは一気に6位に浮上、2ヶ月後の菅生ラウンドを迎える。