今シーズンからニューマシン「SF14」が投入され、さらにハイスピードバトルが展開される予感の全日本選手権スーパーフォーミュラ。鈴鹿サーキットで幕を開ける大事な1戦に立ち向かう小暮にとって今年は12年目となるシーズン。「まずは1勝」を目標に、チームと力を合わせてこの1年を戦っていく。
今大会では、オフシーズン中の降雪によるテスト中止の影響で、金曜日に1時間の練習走行時間が設けられた。
晴天に恵まれ、午後に向けて気温も徐々に上昇していき、比較的過ごしやすい1日となった予選日。午前中のフリー走行で16番手タイムと苦戦の兆しで迎えたノックアウト予選。
ノックアウト方式の予選は、全19台のマシン中、Q1(20分間)で記録したタイムの上位14台がQ2へ、さらにQ2(7分間)では上位8台がQ3へ進出することができ、最終のQ3(7分間)で決勝グリッドが決定する方式。
強い風が吹き、コンディションが変化していく難しい状況の中でQ1が開始。すぐにコースインをして、セッティングを確認しながらのアタックを終え、一旦ピットイン。セッティングをアジャストし、ニュータイヤに履き替えて、残り約7分の時点で再度コースインする。小暮は懸命のアタックを見せるも16番手タイムと出遅れ、Q2へ進出することはできず、ここで予選を終える。
決勝日は1日中曇り空ではあったものの雨が落ちることはなく安定した天候で、2輪レースの開催、「Enjoy Honda SUZUKA 2014」の併催もあったために28,000人のファンが鈴鹿サーキットに詰めかけた。
いよいよ午後3時にレースがスタート。小暮は思うようにスタートを切れず1つポジションを落としてしまう。しかし、ペースを上げて前のマシンとの差を詰めながら周回を重ねていく。早めの12周目にピットインをして、燃料補給、タイヤ交換を終え、コースに復帰。14周目に他車のスピンにより、セーフティーカーが導入され、ペースをコントロールされた状態で3周が経過する。この間にピットインを行なうマシンが数台いた関係で、ポジションを上げる格好となり、レースが再開された時点で13番手に浮上。さらに前のポジションを狙い、ペースを上げて周回していく。残り周回が約半分となった22周目に自己ベストタイムを記録し、この先の展開がますます楽しみになってきたところに、不運にもエンジンにトラブルが発生。白煙を吐きながらコース脇にマシンを止め、24周でレースを終えることになってしまい、悔しい今シーズンの幕開けとなった。