SUPER GTの開幕戦から2週間が経過し、モータースポーツのメッカと言うべき鈴鹿サーキットで開幕を迎える全日本スーパーフォーミュラ選手権。小暮卓史は今シーズンからの参戦となるB-Max Racing teamへ移籍し、心機一転の15年目を迎えることに。
昨年の開幕戦でも入賞を果たしているということもあり、みんなの大きな期待を背に、イエローを基調としたカラーリングのマシンでいいスタートを切りたいところ。
今年も実力者が揃い、混戦模様が予想されるこのカテゴリーは、ライバルたちも手強く、100分の1秒にしのぎを削る戦いが毎戦展開され、1年の行方を占う意味でも開幕戦に多くの注目が集まる。
予選日は好天に恵まれ、午後2時からノックアウト方式の公式予選が開始された。ノックアウト方式の予選は、全19台のマシン中、Q1(20分間)で記録したタイムの上位14台がQ2へ、さらにQ2(7分間)では上位8台がQ3へ進出することができ、最終のQ3(7分間)で決勝グリッドが決定する。
Q1のスタートとともに小暮はコースイン。まずはフリー走行から予選に向けて変更したセットアップの確認走行をして、一旦ピットに戻る。残り時間が7分頃のタイミングで今度はニュータイヤを装着しコースイン。ウォーミングラップ後、Q2進出へ向けた懸命のアタックを始める。結果は1分38秒306とトップとの差は僅か1.841ながらポジションは19位となり、ここで決勝レースのグリッドが確定した。
決勝日も快晴となった鈴鹿サーキットには2輪レースの併催、さらにはEnjoy Hondaイベントも盛況で、多くの観客で朝から賑わいを見せた。決勝レースは約200kmの距離でレース中に1本以上のタイヤ交換が義務付けられていることから、戦略的な駆け引きが予想される中、午後1時40分にいよいよスタートを切る。19番グリッドからスタートした小暮は1周目にピットインを敢行する作戦を選択、右フロントタイヤを1本のみ交換してコースに復帰する。順位に大きな変動がなく、淡々と走ることしかできない厳しい状況の中、コツコツと周回を重ねていく。小暮を含む12台のマシンは早々にピット作業を終え、その他の7台はそのまま走行を続けたが、22周目に1台のマシンがスピンをしてコース上にストップしたことにより、セーフティーカーが導入される。このタイミングでピット作業を残していた上位陣もピットインをして、義務を遂行し、全車がピット作業を終えた時点で小暮は15番手を走行。セーフティーカーが解除となり、最後まで懸命に前を追う小暮だったがこのままの順位でチェッカー。
苦しい移籍後初レースとなったが、今回得たデータをもとに、次戦へ向けた解析を行ない、岡山国際サーキットで開催される第2戦に臨むことになる。
気持ちとは裏腹に想像以上に厳しい結果となり、悔しい開幕戦となりました。決して満足のいく結果ではありませんが、無事に走り切ることはできたので、次戦に繋がるレースにはなったと思います。マシンを早く走らせることは、簡単ではないことを改めて感じながら、この状況をなんとか打破しなければならないと燃えています。
いろいろと課題の残るレースでしたが、確実に1つ1つ乗り越えて前進していきたいと思っています。レースを支えてくれたチーム、スポンサーの方々に心から感謝しています。次戦も速さが発揮できるようベストを尽くして頑張ります。
※次回のレースは 5月27日・28日の岡山ラウンドです。
ご声援宜しくお願いします。